「葉むら」の暖簾に触れて

第18回

2024.8.05

天ぷらダネの中で「海老」は王様的存在ですが、葉むらでは鞘巻海老(サイマキエビ)を使っています。才巻海老と書かれていたりもします。

鞘巻海老とは小ぶりの車海老(クルマエビ)のことで、大きさによって呼び名が変わります。15センチ以上を車海老、10~15センチをマキ、10センチ以下をサイマキと呼び、20センチ以上の特大サイズのものについては大車(おおぐるま)と呼ばれます。

車海老は、体の大きさが小さい方が味が濃く身が柔らかいため美味しいと言われており、葉むらではこのサイズのもの(サイマキ)を使用します。

車海老は体にある縞模様が車輪に似ていることから車海老と呼ばれるようになり、またサイマキという言葉の由来は、武士の腰刀の鞘に付いている刻み目が車海老の縞模様に似ていたことから鞘巻(サヤマキ)とそう呼ばれるようになり、 これが訛ってサエマキ、 サイマキとなり小さな車海老の呼び方になった、という説があります。

海老の大きさを売りにするお店もありますが、海老という素材の美味しさを最大限引き出すために、あえて小ぶりの鞘巻海老を選んでお客様をもてなしてくれる葉むらです。

養殖物でももちろんおいしいのですが、今月からは天然物が食べられます。天然のサイマキの歯ごたえと旨みをぜひ楽しんでみてください。
(次回につづく‥‥‥)

(文:立)

注釈:文中で取り扱っているデータ等については、Bing AI(Chat-GPT4搭載)との対話及びネット情報、文献等からの筆者独自の分析によるものです。
参考文献:『天ぷらのサイエンス』(誠文堂新光社, 2022)